あらゆる業界の人材不足が叫ばれている中、深刻な状況を迎えている業界の一つが介護業界です。介護業界は、人材の募集が絶えない状況にあります。常に求人が出ており、ハローワークをはじめとする求人サイトでよく募集を見かけます。なぜ、介護業界はこんなにも人材不足なのでしょうか。それは、他の人材不足の業界と同様に仕事の大変さや低賃金などが問題となっているためです。そして、介護業界の人材不足が特に声高に叫ばれているのには理由があります。介護施設には、人員基準と呼ばれる基準があることが理由です。人員基準とは、利用者さんの人数に対して決められた介護職員の人数のことを表します。例えば、認知症の利用者を専門的に集めた認知症対応型共同生活介護、一般的にグループホームと呼ばれる施設では日中では認知症の利用者さん3人に対して1人の介護職員が必要です。ユニットと呼ばれる1つのグループに利用者さんは最高9名まで入居することができるので、日中は介護職員が最低3人以上必要です。また、グループホームでは利用者さんが宿泊をしているため、夜勤をする職員も求められます。夜勤時は介護職員は1人でよいですが、泊まりになるために勤務時間は長くなります。そのため、施設を運営する上で決められた人数以上の介護職員が必要となるのです。このように、人材不足が叫ばれる介護業界で退職をしたいと思った場合、いくつかの注意点があります。円満に退職するためには、次の人員を確保するための時間的な猶予があることが理想的です。上司や施設側も退職の意思を汲み取りやすく、余裕を持ってスムーズに退職が進みます。自分が行っていた仕事や担当利用者さんの情報を引き継げるように引継書を作ることも、円満退職を進めるポイントの一つです。